２月２６日（水）曇りのち晴れ

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フォン・フェイに頼み事をしにビクトリア公園に向うが・・・？

グルメランチ（２）

ヘレンと１２時にホテルロビーで待ち合わせをしていた。

ビクトリア公園を出たのは１１時３０分。地下鉄で１５分。

ホテルの部屋までダッシュでついたのは５分前。着替えていたら電話が鳴った。

フロントからヘレンだった。「今すぐ、行きます！」

本当に忙しい毎日だ。分刻みのスケジュールじゃないか！？こんなはずじゃなかったのに・・・。

しかも、３０分前に朝ごはん食べたばっかだし・・・。

ヘレンが「今日は魚よ」と言って向ったレストランは、やはり高級だった。

そして、居並ぶおば様方、１０人！！昨日のマダム３人もいらっしゃった。

「あわわ・・・」

私はおば様が苦手だ。日本でもおば様の年代（５０代）は手に負えない、と感じている。

なにせ、おば様の年代はお金といっても旦那様が働いたお金を自由に使っている。

時間が有り余ってて、子供の手も離れたせいか異様なパワーがみなぎっている。

だから、怖いものなど、この世にない！という絶対の自信が態度に表れている。

自分で培ってきたものではなく、旦那様の‘虎の衣を借りて’に過ぎないんだけど、

おば様はそのことを勘違いしている。気づきもしない・・・。そして声が大きい。

その声に圧倒されてしまい、私なんか怯んでしまう。

ここのおば様方１０人はセレブマダムで、５０代前半から７０代まで。５０歳のへレンが一番若い。

私はヘレンより若いから、もうここはある意味‘トラの穴’といってもいい・・・。

ヘレンがいなかったら、絶対入れない世界だ。

それにしても、ヘレンはどうしてこの人たちと友人なのだろう？どういうつながりなのだろう？

まさにここは上流階級のサロンだ。それに、私は小さくなりながら、マダムに囲まれてまで

美味しい食事はいらないよ！と心の中で叫んでいた。

みなさん親切に料理を取り分けてくれたりしてくださったが、もう明日のランチは断ろう・・・

私はそんなことばかりを考えていた。本日のお支払いは、さるマダムのゴールドカード。

みんな、にぎにぎしくそのマダムにお礼を述べる。

小さな声でヘレンが私に「お礼言って」と囁いた。

「（ヤダ！）」心の中でそう思ったが、ヘレンの顔を立てて、にっこりおじぎした。

‘長いものには巻かれろ’‘ゴールドカードには巻かれろ’ということか・・・？

先日、リリーさんの旦那様は私の生年月日から、

「あなたは表面では優しく相手を肯定するが、

心の中では決して自分を譲らない、相手を認めない」性格だと言っていた。

「That 's light！」

それにしてもヘレンも何考えてんだか・・・？

ヘレンとしては私にランチくらいごちそうがしたいだけなのだろうが、なにもその友だちと一緒じゃなくてもいいだろうに！

ヘレンもちゃっかりスポンサーつきじゃないのさ！

「毎日友だちと、こんな風にランチしてるの？」と、聞けば

「ううん。毎日じゃない。週に４，５日くらい♪」

それを毎日っていうんだよっ！！

まあ、ヘレンにはヘレンの付き合いがあるのだろう・・・でも、私には関係ない。

そこんとこヘレンは解ってないんだと思う。

私は相手が誰であれ、人に頭下げてまでご馳走になろうとは考えないし、

立場が逆で、私がおごる側になっても、相手に頭を下げさせようなんて考えない。

そういうのは驕るとは言わないもの・・・。

違法（１）

針のむしろから解放されて、私は昨日行きそびれた‘ハーバーシティ’に向った。

行ってみたら案の定、高級品ばかりだった。

買い物はしないが、ここからのビクトリア湾の眺めは格別だった。

香港では露店の時計売りをよく見かける。リヤカーの荷台が店だ。

時計だけじゃなく、カバンやサングラスが主だ。どれも高級ブランドのコピー商品。

相場は３個で２０００円（時計）

「３個もいらないしなあ」

でも、ここの露店は数ある露店の中でも格安だった。ふたつで１０００円！

父と私のを買おうと近寄った。迷う・・・あれこれ手にとって見ていた。

地元の立ち寄る客はパッと即座に決めて買っていく。素早い！

「みんな決めるの早いのね・・・」なんてのんきに品定めしていたら、

突然リヤカーに白い布がかぶせられた！！

と思ったら即行撤収！！どこへともなく消えた！！

「は？」

私の手には、やっとの思いで選んだ時計ふたつが残った・・・。

「えっ？」

一瞬の出来事だった。

「これってもらっていいの？」

そんなわけないじゃない。ちゃんとおばちゃんが残ってました。

隠れるようにして紙に包み渡されたのでした。

「気がつかなかったけど、ガサ入れがあったのね・・・そして私もやばかったのね・・・」

そうなんです。コピー商品の売買は違法なのです。売る人も買う人も犯罪です。

だからみんな素早く買って行ってたのね・・・それを私ってばのんきに・・・・。

違法（２）

太極拳の剣を発見した。

柄が刺繍でみたことのないデザインだった。

私は蛇柄が欲しいと思っていたが、このような刺繍された柄もいいなと思い、刃を抜いてみた。

「おっ！」

短い！小ぶりなのだ。私の身長にはちょうどいいかも。

現在持っている２本より５ｃｍほど短い。これはいいかも・・・交渉して購入した。

「あーまた買っちゃったよ」

剣も日本への持ち込みは禁止されている。

いくら、おもちゃでも材質によっては研げば真剣になるからだ。

検閲されたらアウトだ！それこそ公安警察行きとなる。

ちなみに、蛇柄は刃の材質以前にそれだけで‘ワシントン条約違反’だ。

「でも、今まで調べられたことないし」と安易に買ってしまった・・・。

大陸中国からのお客さんは食にうるさい。マネージャーも対応におおわらわだ・・・

今日はたんまり買い物をした。すごい荷物になってしまった。

荷造りは明日することにして、今夜も夜食のマンゴー食べながらベトナム映画見ようっと！

なんだかんだで明日が最終日。長いようで短かった１０日間だった・・・

vol.93