単身 2003年 香港(七)

鳩 / 翡翠など

2月25日(火)曇りのち晴れ

 太極拳in香港(7) アンダーバーをクリックしてご覧下さい
太極拳体験教室へ潜入・・・

グルメランチ(1)
昨日のランチはリリーさんにごちそうになった。
正直に「‘肉バージョンの腸粉’は美味しくなかった」とヘレンに話したら、
即行でリリーさんに抗議電話をかけられてしまった。(携帯電話)
「あわわ・・・そんなつもりで言ったんじゃないのよ。私のミスだったんだから・・・」と言っても
「腸粉は海老よ!」と一歩も引かないヘレン。そりゃ、海老が正解だけど・・・。
この一件で、ヘレンはかなりのグルメとみた私だった。

それでもって、本日のランチ担当はヘレンだ。リリーさんにtuziは任せられないという結論らしい。
太極拳の最中も彼女たちは「今日のランチでtuziをどこに連れて行くか」がもっぱらの話題だった。
「(そんなことより、練習しようよ・・・)」と思いつつ、彼女たちの会話に耳を傾けていると、
「tuzi!鳥食べる?」と聞かれた。
「はい。食べるけど、肉はあまり好きではありません」そう言うと、リリーさんは空を指差した。
「あれよ!」
へ? 鳩?
「あれはハトですね」
「そうです。今日はハトを食べに行きましょう。いいですか?」
「わかりました。いいですよ」
実は、私は1994年、中国のとある駅のホームで売っていたハトの丸焼きを食べたことがある。
(1994年洛陽参照)

いったんホテルに戻り、着替えてヘレンと待ち合わせのレストランに向った。

ヘレンの友人
ヘレンとはレストランのエスカレーター前で待ち合わせをしていた。
行ってみると、今日はヘレンだけだ。
「リリーさんは来ないんですか?」
「今日は、私の友人とランチよ」
テーブルにはヘレンの友人が3人席に着いて待っていた。


セレブなランチマダム。本日のゴールドカードは・・・


「こんにちは。tuziと申します。はじめまして!」とひとりひとりと握手。
3人ともヘレンより年上だし、身なりが違う。
ヘレンもおしゃれしてヤングマダム風だし・・・年長のマダムはハイソな雰囲気が漂っていた。
どういう友だちなんだ?セレブ友?
席に着くと、「本日のお召しもの」の、褒めあいから始まった。
「スカーフ、ステキね♪」「これね・・・」どこそこで、いくらいくらだったと話しているようだ。
オール広東語なので、私にはよくわからないが、ニュアンスだけは伝わってくる。
私はそんなマダムたちの会話をボーッと聞きながら、マダムの指輪の大きさにたまげていた。
「(やっぱりこの人たち金持ちだよー・・・ブレスレットも金ピカだよー・・・)」

「tuziさんは何がお好き?」とマダムに聞かれ、とっさに
「腸粉です!」と答えてしまってから、貧乏臭かったかな・・・と後悔して言い足したのが、
「マンゴープリンも好きです!」貧乏臭い上に思いっきり田舎者になってしまった・・・(自爆)

鳩を食す
本日ランチのメイン、鳩の丸焼きがきた。皿に鳩まんまがのっかっている。




「(どうやって食べるのかな?)」
周りを観察していると、四方山話をしながら、いきなり足をもいだ!
「(ほほう・・・足からですか)」
それから、和やかに笑いながら、羽根をもいだ!
「(ははあ・・・お次は羽根ですか)」
足と羽根を食べつくして、胴体をむしる!皮を剥ぎ、お肉を食べる。もちろん手で。

味はともかく、和やかに会話しながら、鳩をむしる!この人たちって・・・。

私のリクエスト海老腸粉もきた。
「これこれ!私はこれが好物なんです。日本に腸粉はありません。
あっても、ソースが美味しくないのです。だから、私は香港にきたら必ずこれを食べます!」
腸粉を語らせたら日本一!
みんなは神妙に?それとも呆れて?私の腸粉への熱い思いを聞いていた。

マンゴープリンもきた。
マンゴープリンは香港で有名だが、美味しくない所では香料を使っていたりする。
私は添加物にうるさいB級グルメだ。
「どれどれ・・・んっ?100%マンゴー♪」


私の好物づくし!そして鳩の残骸・・・


翡翠
ヘレンと別れて、やっとひとりに。
ヘレンやマダムは「午後はどうするの?」と私に尋ねるが、これといって予定のない私は
「別に・・・ぶらぶらするだけです」
「お買い物?」
「まあ、そうですね」
「だったら、海港城(ハーバーシティ)がいいわよ。なんでもあるし」と教えてくれた。
「(そこってもしかして、ブランドビルなんじゃないの?)」と、思ったが、どうせ、暇なんだからとりあえず行ってみるとしよう。

私の買い物は、基本的に値切れる所で。が鉄則だ!
高級ブランドには用はないし、興味もない。特別見たいとも思わない。
だけど、化粧品だけはディオールじゃないと痒くなるので、仕方ない・・・。
口紅がきれていたので、686番を探していたが、どこでも品切れだった。

街中にはブランドのコピー商品が普通に売られている。
例えば、プラダ、バーバリー、グッチ、フェンディのバックがひとつ980円均一!
絹のパジャマ3枚2000円など、まとめて買えば値切りやすくもなる。
映画VCDは250円から300円くらい。新作だと980円。安い!
太極拳VCDは1000円〜。北京で買うより2倍から3倍の値段だ。


街の風景 新しい看板を設置します。足場は昔ながらに竹


ハーバーシティに向かいながら、お茶を買っておこうと、中国系デパート‘裕華’に寄った。
ここは、私のご用達でもある。地下の食品階は見ていて飽きないし、ここならなんでも揃う。
私はお茶と、紹興酒を買う。もう既に重い!ハーバーシティには明日行こう。
3階、陶器売り場。陶器の置物が20%OFFだった。
三国志の関羽ファンの私は関羽の像が欲しい。木像の方がずっといい!緻密な彫刻だ!
「欲しい・・・でも、見るだけー」

ホテルに戻りながら、とある商店の前で足が止まった。そこには翡翠が並んでいた。
「ん?」座り込む私。
勾玉(まがたま)の形をした直径3cmほどのペンダントヘッド。いい色合だ。
持った感じもプラスチックではない。
「これ、本物?それともイミテーション?」
「本物ですよー!うちはイミテーションは置いてないです」
そう言って勾玉をライターの火であぶった!
石に違いない。溶けなかったし、黒くもならなかった。
「へー・・・あっ!このブレスレットかわいい!・・・でもゆるいねえ」
「大丈夫。調整します」
私は、値切って値切ってブレスレットを購入した。
「ペンダントヘッドもどうですか?」
「うーん、欲しいけど考え中!」
私の買い物は踏ん切りが悪いのが欠点だ。結局、後日また行ってペンダントヘッドを購入した。
「昨日も買ったじゃないの!まけてよ!」と言って・・・。


明日はヘレンのレッスンをお休みして、ビクトリア公園に遠征だ。
でも、ヘレンとランチの約束をしたので12時までに戻らねばならない・・・。








vol.92