故宮博物院(6) 玉器

<このページには私が実際見たもの、見たかったものを集めています>
(館内は撮影禁止ですので、写真は資料からの転載です)

3階 玉器
紅山文化
  「玉鳥
死者の胸に置かれていた。鳥は神の使いと考えられていた。
良渚文化
  「玉壁
直径25cm
古来から玉は神秘的な力を持つといわれ、神を祭る儀式に使用され、
死者の墓に埋葬品として納められた。
  「玉j
高さ47cm
四角は大地、丸穴は天を現す。
これを持つ者は王のみとされ、神を祭る儀式に使用された。
側面には抽象的な顔が彫り込まれている。
  「玉斧
軍事用のお守りとされていた。
殷・周
  「玉鳥紋佩
青銅器が多いこの時代にあっての玉器。
鳥と龍が合体したうすーい玉器。長さ11cm。
春秋
  「白玉龍鳳雲紋壁
この時代から細かな模様が刻まれるようになった。
厚さ3mm、直径12cmの透かし彫り。
玉は古代から神聖な品として尊ばれてきた。
特に、玉壁は儀式に欠かせないだけに、諸侯の王たちは競って見事な
品を欲しがった。
玉壁欲しさに15もの城と引き換えにしようとした王さえいたという。
秦・漢
  「玉剣飾
剣につける飾り。剣のどこに付けたものだろう?
3頭のトラの飾り。トラは神聖な動物とされていた。
剣の華麗さ、高貴さを更に高めたことだろう。
  「玉辟邪
翼を持つ獅子。長さ10cmと小さい。
この時代の‘神仙思想’背景から魔よけだったと思われる。
  「玉角形杯
酒を飲む杯。龍が形どられている。高さ18cm
玉は不老不死を意味し、刻んで食べると仙人になれると信じられていた。
皇帝はこの杯で酒を飲み不老不死を願ったのだろう。
このように玉は古来より神秘的な力を持ち、今なお私たちを虜にする
パワーを放っている。
‘神仙思想’の影響で玉器を刻んで食べてしまったのかどうか分からないが、
この時代の玉器は数が少なく、ほとんど残っていない・・・。
唐・宋
  「玉苛葉筆洗
唐代から西域との交易が盛んになり、新しい造形が見られるようになった。
蓮の花をかたどった筆洗いは‘文房四宝’と同様大事にされた。
  「玉鏤空龍紋盤」(ぎょくろうくうりゅうもんばん)
古代からの玉の長い歴史の集大成ともいえる一品。
パキンと折れそうな精密な透かし彫り。
天を表す中央の丸円には皇帝の象徴である龍が天に昇ろうという姿。
清の皇帝、乾隆帝は先祖代々殷周以来の玉を収集した。
それを記念して作成されたもの。上部には‘古希天命’の文字。
下部には‘儀式を司る玉は尊い’と記されている。
  「翠玉白菜
第11代皇帝光緒帝の嫁入り用に作られた品。
白は純潔を意味する。緑の部分には2匹のこおろぎ。
こおろぎは子孫繁栄を意味している。
翠の白の部分と緑の部分が見事に彫り分けられている。
  「白玉苦瓜
長さ12cm。
宮廷内の玉職人は皇帝に気に入られる品を献上することで
一族の保障が成された。だから、競ってその技を磨いたのだろう。
小さいながら、その細工の素晴らしい品々が故宮博物院にはイヤ!というほど
あった。ひとつでいいから欲しい・・・。
  「猪肉形石
味しそうなトンロウポーだ。照りもリアルにそのものだ。
どんな石でも職人の手にかかれば、石の色合と質感で彫られていく。


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